ラブラドールレトリーバーは、短毛の割に暑さに
弱い犬種ですので、屋外より室内での飼育をオススメします。
また、ラブラドールは、体がとても丈夫で忍耐力はありますが、
寂しがりやなところがありますので、いつでもコミュニケーションが
取れる室内での飼育がおすすめです。
しかし、室内だけでは運動不足になってしまいますので、
朝夕2回ずつ、
30分~1時間ほどのお散歩が必要になります。
また、回収犬としての気質から、ボール遊びや
フライングディスクなどのスポーツも好みます。
お散歩のほかにも、こうした自由運動も時々取り入れるとよいでしょう。
また、ラブラドールレトリーバーはその従順な性格から、飼い主に
褒められたくて生活のあらゆる場面で人間の気持ちに応えてくれます。
しかし、盲導犬などになるほどの賢い犬種だからと言っても、
初めからなんでもできるわけではありません。
成犬に近づくにつれて、どんどんと体も大きくなりますので、
手が終えなくなる前に、しっかりとしつけをするようにしましょう。
1.ブラッシング
ラブラドールレトリーバーは、はっすい性が強い被毛なため、
週1回程度のブラッシングで十分です。
ラバーブラシや獣毛ブラシなどを使って、毛並みに沿って
ブラシをかけていきます。
あまり力を入れず、抜け毛だけを取るような感覚でかけるようにしましょう。
2.耳そうじ
ラブラドールレトリーバーは垂れ耳で耳垢などが溜まりやすく、
また、通気性が悪いために耳ダニや細菌が繁殖しやすくなります。
手入れ不足は外耳炎などを引き起こしますので、
こまめに手入れしてあげましょう。
綿棒に市販のイヤークリーナーをつけて、頭をしっかり押さえて優しく拭き取ります。
耳内部の皮膚は大変デリケートですので、あまり力を入れすぎないように注意しましょう。
回数はその子の耳の状態によって違いますが、週1回か最低でも月に1回がベストです。
3.目のお手入れ
いつもきれいな瞳を保つためにも、定期的な目の手入れが必要です。
また、目ヤニなどの分泌物を放置すると、涙腺症などの
眼の病気の原因となりますので、注意しましょう。
目ヤニがある場合は、脱脂綿やガーゼなどをぬるま湯でぬらして拭き取ってあげます。
ごみが入った場合は、目薬をさして涙とともに流し、
ごみが取れそうなら、ガーゼで優しく取ってあげましょう。
4.歯みがき
健康な歯は真っ白で、歯ぐきはピンク色をしています。
ただ、手入れを怠ると、歯は黄ばみ、
歯ぐきは黒みがかって悪臭を放つようになります。
この状態で放っておくと、歯槽膿漏を引き起こし最悪、歯がなくなってしまいます。
歯みがきは子犬のうちから慣らしておくことが重要です。
歯石がたまった場合は、全身麻酔をして手術をしなければ除去ができません。
(全身麻酔は小さなワンちゃんにとっては、非常にリスキーです。)
できるだけ毎日、やわらかい人間用の歯ブラシや濡れたガーゼで、
歯と歯ぐきをこすってください。
本当にこれを行うだけで、口臭は減り、歯が老後も残るようになります。
食事の話になりますが、ドライフードをできるだけ食べさせるようにしてください。
ウェットフードは、歯みがきをしても汚れが落ちず、歯槽膿漏になる確率が高いです。
5.つめ切り
毎日のお散歩でたくさん歩いていれば、アスファルトで削れますので、
頻繁にする必要はありません。
しかし、親爪だけは地面に着かないためどんどん伸びてきてしまいます。
親爪があるワンちゃんはトリミングの時以外でも、
伸びていないか確認してあげる必要があります。
犬はつめのなかに神経と血管があり、放っておくと、
つめと一緒に伸びてくるからです。
この状態でつめ切りをすると、キャンっと悲鳴をあげ、血も出てきます。
また、つめを伸ばしたままにしておくと、肉球にくい込み、
歩くごとに痛みを感じるようになってしまいます。
慣れないうちは、トリミングの際に一緒に爪もカットしてもらうか、
健康診断兼ねて、動物病院にてカットしてもらうというのも一つの手です。
6.トリミング、シャンプー、肛門腺絞り
ぬるめのシャワーを用い、水圧を低くして足先からゆっくり洗っていきます。
洗う順番は、足→おしり→体→頭の順がオーソドックスです。
(目や耳のなかに水が入らないように十分注意してあげてください。)
最後にさっきと逆の順番で、頭→体→おしり→足先の順に洗い流していきます。
すすぎ残しがないようにしっかりと流して、最後はドライヤーで完全に乾かします。
シャンプーは自分で行う場合、月に1~2回、トリミングサロンに
依頼する場合1ヶ月~1.5ヶ月に1回がベストです。
ラブラドールレトリーバーはバランスのとれた丈夫な犬ですが、
共通してかかりやすい病気があります。
○股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)
(症状)
遺伝や後天的な要因によって、股関節が正常に形成されない病気。
座り方がおかしい・足を引きずる・痛がるなどで歩行に障害が出て、
運動を嫌うようになるなどの症状が現れます。
(対策)
遺伝的なものの場合は、親犬にそういった病気を持っていないか
調べてから子犬を迎える準備をすること。
後天性の場合は、肥満により、成長過程の股関節に負担をかけることが主な原因です。
小さい頃からしっかり食事を管理し、栄養過多にならないようにしましょう。
○尿道結石(にょうどうけっせき)
(症状)
尿路結石・尿結石とも言います。
尿に含まれるマグネシウムが固まって出来る結石が、尿道に詰まる病気です。
尿が出にくくなり、量が減り、その代わり回数が増えるので、
排尿の姿勢を何度もとるようになります。
結石は尿道や膀胱の内側を傷つけるため、血尿が出ることもあります。
(対策)
日頃から水分をよく摂取するように心がけます。
もし血尿がでているようでしたら、すばやく動物病院へ行くようにしてください。
上記のほかにもありますが、人間同様、早期発見、早期治療です。
常に身体全体をチェックして、気になることは直ぐに獣医さんに相談して下さい。